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2014年12月10日星期三

寺山修司-『十九歳』/『口』

『十九歳』
五歳の時
わたしは寶石を失くした
十歳の時
わたしは寶石は何であるかを知った
十五歳の時
わたしは寶石をさがしに出かけた
十七歳の時
わたしの寶石は水の中で光った
十九歳の時
わたしは愛という名の寶石を手に入れた
だが
それはわたしの失くした寶石ではない
わたしの失くした寶石は
いまも
世界のどこかで
名もない星のように光っていることだろう

《十九歲》
五歲時
我丟失了寶石

十歲時
我知道了寶石為何物

十五歲時
我去尋找寶石

十七歲時
我的寶石在水中閃光

十九歲時
我得到了名為愛的寶石

然而
那並非我所丟失的那顆
我所丟失的寶石
或許至今
仍在世界的某處
無名星辰一樣閃光




『口』
五歳の時
私の口はすかんぽを食べた

七歳の時
私の口は赤とんぼを歌った

十二歳の時
私の口はフィリアム・サローヤンの
詩をよんだ
「心が高原にあるときには……

十五歳の時
私の口はさよならと言った

十七歳の時
口のまわりにねばつくワインの味

十九歳の時
私の口は他人の口にふれた

二十一歳の時
私の口は何でも話せると思った

そして今
ひらいた私の口の中に
かなしみの夕陽が沈


《口》
五歲時
我口中吃下酸模
七歲時
我口中唱著紅蜻蜓*
十二歲時
我口中誦讀威廉·薩洛揚的詩歌
當心在高原之上……”
十五歲時
我口中說出再見
十七歲時
我的口邊粘著酒味
十九歲時
我的口觸到了他人之唇
二十一歲時
我以為自己口中能說出一切
而今
在我張開的口中
悲傷的夕陽沉落

*紅蜻蜓:日本童謠)

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